- T&Dホールディングス<8795.T>傘下の大同生命保険は、2008年度下期の一般勘定資産の運用計画について、日本株を横ばいとし金融市場の混乱が落ち着くまで積極的に動かないとの方針を示した。⇒保険情報最新ニュースはこちら
国内債券は減少傾向にあり、下期も500―600億円の減少を計画。デュレーションは4年程度を維持する。外国証券は資産構成のなかでアンダーウエートを継続するとしている。
これまで積極的に積み上げてきたヘッジファンド、プライベート・エクイティなどのオルタナティブ投資に関しては、運用成績の悪化に伴いヘッジファンド投資を慎重姿勢に転じる。プライベート・エクイティは200億円程度の積み増しを予定している。
大同生命・運用企画部の真珠聡雄部長がロイターとのインタビューで述べた。詳細は以下のとおり。
<国内株式>
日本株の一般勘定資産に占める比率は3月末の14.5%から9月末には13%台まで低下した。金額ベースでは8000億円弱となる。上期に新規投資は行っておらず、株安による時価減少の影響を受けた格好だ。下期も原則横ばいを予定している。これまで下がれば買い、上がれば売りを基本スタンスとしてきたが、現在のマーケットは正常に機能していない。会社の体力からみて、まだ危険水域ではないものの、下期はリスク管理を重視する。金融市場の混乱が落ち着くまで基本は見送りスタンスだ。
PER、配当利回りなどのバリュエーションを考えれば株価に割高感はない。下期の日経平均のレンジは8000円―1万1500円、年度末1万円を想定している。
<国内債券>
インカム資産としての国内債券運用額は上期に100億円減少、下期も500―600億円の減少を予定している。年金償還に伴うテクニカル的なものであり、個人保険の運用部分は増加している。デュレーションは4年程度を維持する。20年国債の利回り2.5%をターゲットとし、この水準を超えれば、少しずつ購入していく。長期金利は1.3―1.7%のレンジを想定。年度末は1.5%を予想している。⇒
保険情報 昨年度から新たなインカム資産の運用として、バイアウトファンドへのファイナンスに取り組んでいる。上期は4件100億円を実行した。下期は相手次第だが、現在の経済情勢で案件は減っているようだ。
<外国証券>
ヘッジ外債とオープン外債を合わせた外債の運用残高は、上期に300億円減らし残高は1600億円程度になった。外国債券はもともとアンダーウエートにしているが、アンダーウエートの幅が小さくなったため売却した。外国株式も500億円減らしている。下期も原則横ばいを計画している。一般勘定資産に占める為替のエクスポージャーは期初にヘッジを外した関係などで3月末の3.4%から4%弱まで増加した。
米長期金利は、3.3―4.1%のレンジを想定、年度末は3.5%を予想している。為替レートは、1ドル98―106円のレンジを想定。年度末は102円とみている。
<オルタナティブ投資>
ヘッジファンド、プライベート・エクイティなどのオルタナティブ投資は、一部運用スタンスを転換する。ヘッジファンドの運用成績が悪化し、ドルベースのリターンが上期マイナスに転じたためだ。下期は慎重な姿勢で臨み、基本的に積み上げを予定していない。
プライベート・エクイティは3月末の実行ベースで1609億円(コミットメント込みで3041億円)から9月末には1600億円台(コミットメントベースでは3100億円程度)となった。上期に200億円を新ファンドにコミットしたが、個別案件の評価損が発生し、残高が伸びなかった。下期も200億円程度の積み増しを予定している。
プライベート・エクイティの上期リターンはドルベースでマイナスになったが、個別案件の評価損を除けばプラスを確保している。ヘッジファンド、プライベート・エクイティとも残高2000億円を目指す中期計画は変更していない。
また、新たなオルタナティブ投資として海外クレジット関連商品や海外不動産投資などを検討している。いずれオルタナティブの第3の柱に育てたい。
(ロイター日本語ニュース 河口 浩一記者 北野 将之記者)
日本株投資、金融市場の混乱落ち着くまで見送り=大同生命(Yahoo!ニュースより)
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