- ソニー生命保険は25日、生保事業で台湾に進出する方針を明らかにした。早ければ年内にも駐在員事務所を現地に設立し、市場調査やパートナー企業探しに着手する。ソニー生命は昨年10月、中国の北京に駐在員事務所を設けており、アジアでの拠点はフィリピンを含めて3カ所目。少子高齢化を背景に国内の保険市場は縮小傾向が避けられず、大手各社も将来的な成長の軸足をアジアに広げつつある。今後さらに生保業界の海外進出が、加速しそうだ。
≪コンサル営業武器≫
ソニー生命は昨秋から台湾・台北市に駐在員事務所をつくるための準備に入っており、認可を取得し次第、事業をスタートする見通しだ。
1979年設立と国内では「後発組」に属するソニー生命のビジネスモデルは、女性営業職員による大規模な販売網を主力とする大手生保と一線を画し、「ライフプランナー」と呼ばれる男性社員によるコンサルティング営業が特徴だ。⇒
保険ブログランキングはこちら パソコンを駆使した専用ソフトによるシミュレーションで個々人にあった保険商品を組み立てる手法を武器に、中国や台湾で展開。高所得層を中心に、市場開拓を目指す。一部の富裕層を中心とする中国に対し、台湾では幅広い層を顧客対象とするという。
大手生保は、国内で1万〜3万人の営業職員を抱えるのに対し、ソニー生命のライフプランナーは3800人程度にとどまる。「量より質」の“ソニーブランド”を築くため、現地職員の育成に日本から社員を派遣するなど教育態勢にも力を入れていく方針だ。
損害保険会社が、現地進出の日本企業を顧客として早くから海外進出を果たした一方、生保の進出には言語や文化の違いが大きなハードルとなっていた。
「生保レディー」と呼ばれる女性営業職員を主力販売網とするスタイルをそのまま海外展開することは難しいため、現地法人との提携や資本参加を進め、現地の生活・文化にあわせた営業活動を展開している。
最大手の日本生命保険の場合、上海の政府系企業と共同出資で現地法人を設立したほか、タイの主要生保にも出資。住友生命保険は、中国の損保大手と共同出資で生保会社を設け、中国全土を網羅する支店ネットワークを築いている。
≪欧米大手交え激戦≫
第一生命保険は、2006年の台湾進出を皮切りにタイ、ベトナムで事業を展開。07年にはインドの大手国有銀行と合弁会社をつくり、日本の生保で初めてインド進出を果たした。10年に実施する株式会社化の最大の目的は海外でのM&A(企業の合併・買収)だけに、海外進出に最も積極的だ。
製造業などと異なり、生保事業は国民の収入が一定水準に達して初めて「需要が生まれる」(金融関係者)とされる。そうした意味で、経済成長の著しいアジアが「次の成長市場」であることは間違いない。
欧米の大手生保にとっても、アジア進出は急務の経営課題となっている中、競争の激しい市場でいかに成長シナリオを描いていくか。国内生保各社の力量が試されそうだ。(滝川麻衣子)
ソニー生命、アジア軸足 台湾進出 描く成長シナリオ(Yahoo!ニュースより)
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