- 2010年春に損害保険ジャパンと経営統合を予定する日本興亜損害保険の株主である元役員が、経営陣の責任を問う株主代表訴訟を準備していることが5日、明らかになった。日本興亜をめぐっては筆頭株主の米投資ファンドが昨年に引き続き、兵頭誠社長の再任反対を表明。経営陣への不満が広がっており、25日の株主総会は大荒れの様相を呈してきた。⇒保険ブログランキングはこちら
元役員は日本興亜に「08年度の保険金の支払いを違法に遅らせ、決算の収支残高を多くみせかけようとした」として取締役の責任を追及している。すでに元役員は、日本興亜の監査役に訴えを起こすよう請求文書を送付。日本興亜は「現時点で違法行為の事実は確認していない」としているが、監査役が期限内に提訴しなければ、「自ら訴訟に持ち込む」と対決姿勢を鮮明にしている。
日本興亜の株主と経営陣の軋轢(あつれき)はこれだけではない。
日本興亜の株式の約17%、損保ジャパンの株式の約8%を保有する筆頭株主である米投資ファンド、サウスイースタン・アセットマネジメントは、3月の両社の統合計画発表後、兵頭社長の再任に反対票を投じることをホームページで公表した。サウスイースタンは昨年の株主総会でも再任反対を表明したものの、再任案が賛成多数で可決された経緯がある。
両社の統合には賛同姿勢を示す一方、他の株主に協調するよう呼びかけていないため「統合条件に注文をつけるための材料では」(業界関係者)との見方もある。ただ、株主総会を目前に日本興亜の経営陣が重荷を背負うことになったのは間違いない。
こうした動きの背景には「対等な立場」を強調する損保ジャパンとの統合について、日本興亜の関係者から危惧(きぐ)する声が出ていることがある。損保ジャパンを上回っていた日本興亜の株価は統合発表直後に逆転。収入保険料や純資産で日本興亜を上回る損保ジャパンに「飲み込まれるのでは」と懸念する向きも強い。
年末に予定される、統合の是非を問う臨時株主総会では、承認に出席者の3分の2以上の賛成が必要となる。その前哨戦ともいえる定期株主総会が、統合の今後を占うことになる。
日本興亜、統合に不安の影 株主の元役員 経営陣責任訴訟準備(Yahoo!ニュースより)
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