- 決算対策のため、保険金支払いを先送りしたとの指摘がある損害保険大手、日本興亜損害保険の株主総会が25日に開催される。元役員の個人株主が支払先送りに経営陣の関与があったとして、追及の構えをみせているほか、2010年4月に予定される損害保険ジャパンとの経営統合をめぐる思惑も絡み、総会は紛糾も予想される。⇒保険ブログランキングはこちら
元役員は、日本興亜の経営陣が「保険金の支払いを故意に遅らせることで、08年度の収支残高を多くみせかけた」と指摘。株主代表訴訟を検討しているという。また、別の関係者も、2月4日に開かれた損害サービス部長意見交換会で、担当常務から「各部1億円ずつ保険金支払額削減するよう指示があった」と主張している。
これに対して、日本興亜は21日夜にも「(保険金支払いを)先延ばしした事実は一切ない」としたうえで、会合についても「適切な支払いを行うためのもの。先延ばしのような議論はないと確認している」とのコメントを発表。総会を前に動揺を鎮めようと懸命だ。
しかし、同社は、08年度の保険金収支残高20億円の営業目標達成が、2月時点では厳しい見通しだったにもかかわらず、最終的には残高54億円と、目標を大幅に上回った。こうしたなか、先送りの疑惑が指摘されている500万円以上の保険金支払額は、3月には前年同期比3割減だった一方、4月は同8割増と、急増している。
問題となった会議についても担当常務は指示を否定し、「出席者の1人が指示だと曲解した」と説明している。金融庁も事実関係の確認に乗り出している。
加えて、経営陣を悩ませるのは、損保ジャパンとの統合問題だ。兵頭誠社長あてに、松沢建前会長ら4人の元役員による統合反対文書が送付されたほか、両社の株主である米投資ファンド、サウスイースタン・アセット・マネジメントは兵頭社長の再任議案に反対する意向を表明。支払いの先送り疑惑や、統合不安を抱え、波乱含みの総会となりそうだ。
日本興亜損保 支払い不正?総会紛糾も(Yahoo!ニュースより)
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